たくさんの方にご来場いただき、心から感謝しております。
２時間という短い時間ですが、
こうして皆さんが足を運んでくださったこと、
真剣に聞いてくださっていたこと、
とても嬉しく思っております。
今回、参加できなかった方も、
ぜひ次回を楽しみにしていてくださいね！
＊ ＊ ＊
先ほど、以前のメルマガバックナンバーを読み返していて、
ふと目にとまったものがありましたので、
それを今日は、再びお送りしたいと思います。
＊ ＊ ＊
当プロスクールの卒業生からのメールを、
ご紹介します。
↓
先生に話を聞いてもらいたくてメールしました。
先日、知人の方が病気で亡くなったのですが、
最後に私にメイクをしてほしいとお願いされ、
アイロジックで学んだメイクを・・・してきました。
その子が好きだった色や雰囲気など、
家族に聞きながらしてきたのですが、
仕上がった後、ご遺族の方にとても喜んで頂けました。
メイクして喜んで頂けるのは、
こういった形もあるんだなって正直嬉しくて、
先生に伝えたくなりました。
めったにその様な機会はないのですが、
メイクが出来る事でものすごく幅が広がるんだなって、
改めて感じました。
＊ ＊ ＊
私は、このメールを読みながら、
映画「おくりびと」を思い出したり、
自分の祖父が無くなったときのことを思い出したりしていました。
アイロジックで学んだメイクが、
こういったところでお役に立ったんだということが、
私も、心にふんわりと暖かいものを感じます。
しにげしょう。
エンジェルメイクとも呼びます。
この仕事をしていると、冗談まじりに、
「私が結婚したときと、死んだときにメイクしてね」と、
友人から言われたりすることがあります。
「そのときはきっと、私もよぼよぼのおばあちゃんだけど、いいの？笑」
と冗談で返したりしますが、
冗談ながらも終生、親友でいることの重みというか、
そんなほっこりとした気持ちにさせられます。
エンジェルメイクはもともと、
死因によっては顔色が真っ青になってしまったり、
アザのようなものが出来てしまったり、
どことない見苦しさを軽減させるために、
故人が男性であっても女性であっても、
化粧をほどこすようになりました。
でも、故人が女性ならば、
ただ「見やすくする」ためのエンジェルメイクではなく、
本当に美しい姿にして差し上げてお見送りするのって、
素敵なことなんじゃないかと思うのです。
私達は生まれてから、様々な人生の節目で、
それに見合った衣装を着、化粧を施し、装いを美しく着飾ります。
たとえば１００日や七五三。
そして成人式、結婚式。
人生の最期である「死」も、
新たな旅立ちの儀式であるとするなら、
やはりそれもまた大事な人生の節目。
そのときに、美しいエンジェルメイクを施すというのは、
儀式ならば必要なことであると思うのです。
もちろんそういった考え方は賛否両論、
生き残っている者達のエゴや自己満足といわれれば、
そうかもしれません。
でも、故人に敬意を払ってお見送りするという気持ちを表す一つに、
自分達が葬儀に伺う際の装いもそうですし、
故人にして差し上げるエンジェルメイクもまた、そうだと思うのです。
たとえば口紅をお塗りするだけでも。
たとえば頬紅をお塗りするだけでも。
清拭だけではなく。
近しい人が無くなったときに、
故人を美しく装って差し上げる。
私達のようなメイクを仕事としている人たちに
お願いするのもひとつかもしれませんし、
皆様自身がそうして差し上げるのも、素敵なことだと思います。
エンジェルメイクは、このようにしなくてはいけないという決まりは、
基本的にはありませんが、
・顔色をよく見せる
・柔らかい表情に見せる
ということに気をつけるのは共通のことと思います。
ですから、ファンデーションはきちんと塗っていきますし、
口紅も女性ならば、
なるべく色味がきれいなものを使っていきます。
眉毛も細くつりあがった感じにはならないように気をつけ、
やさしくおだやかな表情に見えるように描いていきます。
チークもきれいなピンク系を選び、
角度をつけず、柔らかくのせていきます。
そうすることによって、血色がよみがえってきます。
私達が普段するメイクとは違った
特殊なものと思われる方も多いかもしれませんが、
そんなに考え方は変わりません。
今日は、少しいつもと趣旨が変わった内容となってしまいましたが、
皆様の心の引き出しのどこかにしまっておいてほしくて、
この内容をお送りいたしました。
＊ ＊ ＊
自分自身も少しずつ年齢を重ねていくと、
当然のごとく様々な人生経験が増え、
友人、知人の最期に向き合わなければならないときも、
必ず訪れます。
そんな時に、私ができることって。。。
ふと、考えます。
それとともに、メイクの可能性、素晴らしさを、
改めて感じる瞬間でもあります。
このエピソードを送って下さった当スクール卒業生に、
感謝しています。
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