今日は、「素肌っぽいベースメイクとは何か？」ということを

「素肌っぽい」と「素肌」の違い

できるだけ自然で素肌っぽい感じに仕上げたい、
とおっしゃる方は多いです。

私個人としては、
素肌っぽい仕上がりも素敵ですし、
しっかりマットに仕上げているのもまた素敵だと思いますので、
日によってそれを使い分けられるのがベストだと思っています。

さて、その素肌っぽいベースメイクですが、
「そんなに素肌っぽいのがいいのなら、素肌でいればいいのでは？」
という考え方も生まれてきます。

しかし、違うのですね。

「素肌っぽいベースメイクに仕上げたい」というのは、
決して「素肌でいたい」ということではなく、
「化粧でごまかしているようには見られたくない」ということであり、
「化粧してるけど、元の肌も綺麗なのねと思われたい」ということです。

素肌っぽさは、「水彩画」のようなメイクで演出。

簡単に言ってしまえば、

素肌がすけて見えていることが条件　です。

つまり、油絵のように、
土台の画用紙の色を全て打ち消してしまうような塗り方ではなく、

水彩画のように、
土台の画用紙の白も透けて見えるような塗り方が理想、ということです。

しかし、その水彩画も、
画用紙がきちんと白くて綺麗であるから、
そのまま水で溶いた薄い絵の具を塗れるわけですが、

画用紙が汚れていたり、シミがついていたりすると、
水彩画には適していない画用紙ということになります。

ですから、新しい綺麗な画用紙を用意しよう、ということになりますが、
メイクの場合はそうもいきません。

私達の素肌は年齢とともにくすんできてしまったり、
シミが気になってきたりしてしまいますよね。

そのままの状態では、
水彩画に適さない画用紙、ということになります。

ということはまず、画用紙を白く戻さなければなりません。

コンシーラーで「油彩画」のテクニックもプラス。

それは、細かい部分には油彩画のテクニックを取り入れるということです。

コントロールカラーで、
まずは画用紙のくすみを取りますね。

そして、地肌の透け感を損なわない程度の、
薄付きのりキッドファンデーションを塗ります。

しかしその段階ではまだ、
画用紙にあるシミは隠れていません。

ですからその部分だけには油彩画のテクニックを用いるのです。
つまり、その部分だけは完璧にカバーするのです。

それが、コンシーラーの役目です。

水彩画テクニックと、油彩画テクニックの両方を使う！

このように、
水彩画テクニックと、油彩画テクニックの
両方を用いることによって、
隠したいところはちゃんとカバーしているけど、
全体的には素肌が透けているので
「素肌っぽいベースメイク」が実現するのです。

ただ、先ほどもいいましたが、
素肌っぽいベースメイクだけが良い！ということではありません。

日によって、しっかりマットなベースメイクをして、
ばっちりメイクを楽しむのもまたいいのです。

いつもよりドレスアップをする時、
いつもより照明が暗い場所へ行くとき、
そんな時はベースメイクもパワーアップさせることをお勧めします。



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AI TERANAGANE（寺長根愛）

札幌を拠点に活動するメイクアップアーティスト。
2006.4月にメイクサロン＆スクール「AiLOGIC」を設立。その後、2014.4月より「Ai TERANAGANE make up studio」としてリニューアル。
同時に、コスメブランド「Ai TERANAGANE」を立ち上げる。
スタジオ運営の他に、テレビ・映画・雑誌・CM等のヘアメイクも多数担当。芸能人・タレントなどのヘアメイクも手掛ける。専門学校や各種企業にてメイク講師を勤める傍ら、メイクセミナーやイベントなどの主催も行う。活動拠点である札幌以外に、日本国内主要都市及びロサンゼルス、サンフランシスコ、シンガポールでもセミナーやイベントを開催。学生や後輩を育成し、業界を盛り上げていくためのイベント企画も行い、ブライダル業務や化粧品開発、コラム＆メルマガ執筆等、多岐に渡って活動中。